4月1日の離婚
「もう、好きじゃないの。」
私は、ポケットから離婚届を出した。
零はそれを見て、少し目を見開く。
けれど、ふうとため息を吐いて、ネクタイを緩めた。
「勝手にすれば。」
その言葉が、刺みたいになって胸を突き刺す。
貴方は、やっぱり私が好きじゃないのね。
「今までごめんなさい。」
私は、その言葉とともに自室に入った。
布団の中で、泣き声を抑えながら泣きじゃくった。
やっぱり、彼は私が好きじゃなかったのね。
――私たちは離婚するの?