4月1日の離婚



「ねぇ、マジで妊娠してたんだ?」





行為が終わると、咲のお腹をゆっくりとさすった。



前よりも、お腹が大きくなっていた。



エイプリルフールだから嘘、じゃなかったんだ。



それが、嬉しい。





「咲みたいな、女の子がいい。」



「えっ、私は零みたいな男の子がいい。」





俺たちは、そう言って笑いあった。



少し晴れた瞳。



浮気とか勘違いさせたんだって、思う。




「もう心配させないから。」



「・・・・うん。」




愛してるって、耳元で囁いてキスを落とした。



これからは、甘やかしてみるのもいいかもしれない。



夫婦だし、大学の時みたいに冷静にならなていいかもしれない。


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