男嫌いな“淑女(レディ)”の口説き方
「はいはい。君たちはさっさと席の方で座ってなさい。……姫野さんや立花さんも立ってなくていいよ、座りな。…それか、どなたかと話してる途中だった?」

「あっ。いえ…そうですね、座りますね」と言いかけた時、賑やかしいのを聞きつけて厨房から“大将さん"と館川さんが再び出てきた。

「いらっしゃいませ。おっ。皆さん、ぼちぼち揃ってきてますかね。申し遅れました。私がここの店主です。」

「到着早々、騒がしくしてしまい申し訳ありません。部長の鳴海です。」

「〔営業1課〕の課長をしております、本条です。」

「あっ!“鳴海様”方…来られたのですね、女将さん。」

「おや?あなたは……。」

「館川くん。今日の“団体さん”、知り合いなのかい?」

「“新一様”、ご無沙汰しておりました。……はい、大将。“鳴海様”や“本条様”は、うち…〔(きずき)〕のお客様でもありますから。」

「〔(きずき)〕……。あー、“先輩”と一緒に飲みに行って紹介してもらった築地の……。」

「そうそう、昴。そこの若大将の館川(たちかわ)さんだよ。……いつも兄たちがお世話になっているようで、ありがとうございます。私もまた伺いますね。」
< 126 / 126 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:11

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

迷彩服の恋人

総文字数/31,984

恋愛(純愛)32ページ

表紙を見る
迷彩服の恋人 【完全版】

総文字数/75,268

恋愛(純愛)52ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop