Red zone
「ちょっと夏!あんた転校早々何やってんのよ⁉︎」
「・・・殴られた」
「殴られたって・・・やり方くらい考えなさいよ‼︎」
ここは校長室。
キャンキャン騒いでるのはこの学校の校長先生。
そして、姉。
「あんたができるって言うから、私はこの学校を買ったのよ!」
「こんな学校用が済んだら売ればいい」
「金になんないわよ!こんなボロい学校!」
ボロくても、土地を売ればかなりの額になるはずだが、姉にとっては、はした金にすぎない。
姉は25歳。この若さで学校を買えたのも、校長を出来たのも、すべては姉が天才だから。
日本の勉学では物足りないと言って出て行った姉は、海外で飛び級をし、会社を作り、億万長者になって日本に帰ってきた。
姉は世界に出ても天才だった。
特に、金を作る才能はずば抜けているらしい。
まあ、それは血筋でもあるだろう。
「夏!聞いてんの⁉︎あんたがこの学校にいれる期間は半年なのよ⁉︎」
「聞いてるよ。姉さんにこれ以上迷惑はかけない。名前もかえたし」
姉さんの名前は日向 秋。
漢字で見れば姉妹なのは一目瞭然だが、
「ひゅうが」と「ひなた」に分けてしまえば、意外と他人は気づかない。
まず、この学校に人の名前をきにするやつはいないだろう。
ちなみに、本名のほうは「ひなた」だ。