さあ、好きになりましょうか。
「関谷くんは何年生?」

「二年生です。垣崎は一年」

「そっか。そりゃあ一年生でいきなり大学生と一緒に練習しろなんてレベルが高すぎるよね」

「そうですね。本当は一年生だけでも高校の方で練習させてもいいんですけど、うちは代々そういうやり方をさせてるんです。かなり荒っぽいやり方なんでこの時期やめてく新入生は必ず出てくるんです」


関谷くんが苦笑を浮かべた。「去年は最初8人いたんですけど、半分がやめていきました」と言いづらそうに言った。


「そっか。でも垣崎くん、やめないでほしいなあ」

「言っときますよ。大学生のお姉さんに心配されたら、たぶんやる気出しますよ」

「そんなもん?」

「そんなもんです。愛子さんは一年生ですか?」

「うん。関谷くんは二年生だから去年もいたんだね」

「はい。女子の部長さんは去年から怖いと思ってました」

「ははっ、そうか。あの威厳は去年からあったんだ」


あたしは笑い声を上げて笑った。


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