さあ、好きになりましょうか。
ある日、授業で神田と隣の席になった。
かなり不本意だった。あたしは一人で二人掛けの席に座っていた。そこに神田がやってきたのだ。
「なあ、そこ空いてたら座らせてよ」
「嫌だ」
「そう言うなよ。席、全部埋まっちゃって俺座れないんだよ」
あたしはぐるりと教室の中を見回した。あまり大きくないこの教室は30人ほどしか収容できない。その席全てに、人が全て座ってしまっていた。
あたしはわざとらしくため息をついて、荷物を退かして一人分の席を確保した。
「さんきゅ」と神田が笑った気がしたけど、あたしは神田の方には一切向かなかった。
もう、関わりたくない。
人を毛嫌いすることはあたし自身もいい気はしないけど、今はまだこんな態度を取らないとまた流されそうになるから仕方ないと自分に言い聞かせる。
もう少ししたら、きっと何も思わずに神田と普通に話せるようになるはずだから。もう少しだけ、待って。
神田に言えるわけもないけど、少しだけ申し訳ないと思った。
かなり不本意だった。あたしは一人で二人掛けの席に座っていた。そこに神田がやってきたのだ。
「なあ、そこ空いてたら座らせてよ」
「嫌だ」
「そう言うなよ。席、全部埋まっちゃって俺座れないんだよ」
あたしはぐるりと教室の中を見回した。あまり大きくないこの教室は30人ほどしか収容できない。その席全てに、人が全て座ってしまっていた。
あたしはわざとらしくため息をついて、荷物を退かして一人分の席を確保した。
「さんきゅ」と神田が笑った気がしたけど、あたしは神田の方には一切向かなかった。
もう、関わりたくない。
人を毛嫌いすることはあたし自身もいい気はしないけど、今はまだこんな態度を取らないとまた流されそうになるから仕方ないと自分に言い聞かせる。
もう少ししたら、きっと何も思わずに神田と普通に話せるようになるはずだから。もう少しだけ、待って。
神田に言えるわけもないけど、少しだけ申し訳ないと思った。