さあ、好きになりましょうか。
4.意識する年頃ですから
朝起きてご飯を食べて、着替えて大学に行く。講義を聞いて昼ご飯を食べて寝て(午後一発目の講義は大抵寝ている)、部活でバレーに勤しむ。そんな毎日を繰り返していると忘れそうになるけど、一応あたしも女なのだ。
彼氏とか付き合うとかそういうことに対して決して興味がないわけじゃない。
茹だるような夏が過ぎて、泉北高校の男子バレー部は全国大会でベスト16止まりで終わったとあたしは風の噂で聞いた。
「愛子」
「はい?」
休憩中、七海が神妙な顔であたしに近づいてきた。
「どしたの?」
「…………っちゃったの」
「は?」
始めの方が聞こえなくて、あたしは首を傾げた。
「だから…………やっちゃったの」
「何を?」
あたしが聞くと、七海は話しづらそうに重々しく口を開いた。
「……彼と」
「はああああああっ!?」
あたしは思わず大声を上げてしまった。体育館にいる全員に聞こえたんじゃないかと思うような声があたしの口から出て自分でもびっくりした。
彼氏とか付き合うとかそういうことに対して決して興味がないわけじゃない。
茹だるような夏が過ぎて、泉北高校の男子バレー部は全国大会でベスト16止まりで終わったとあたしは風の噂で聞いた。
「愛子」
「はい?」
休憩中、七海が神妙な顔であたしに近づいてきた。
「どしたの?」
「…………っちゃったの」
「は?」
始めの方が聞こえなくて、あたしは首を傾げた。
「だから…………やっちゃったの」
「何を?」
あたしが聞くと、七海は話しづらそうに重々しく口を開いた。
「……彼と」
「はああああああっ!?」
あたしは思わず大声を上げてしまった。体育館にいる全員に聞こえたんじゃないかと思うような声があたしの口から出て自分でもびっくりした。