さあ、好きになりましょうか。
5.確かめてみよう。
「……愛子さん」
「何?」
「俺達って、今どんな状況にいる感じですか?」
「どんな……って、デートじゃない?」
「でっ…………」
横で関谷が口をぱくぱくさせたまま何も言わなくなったから、「何、嫌なの?」と言ってみたら、ぶんぶんと大袈裟に首を横に振った。
「あ、愛子さんとでっ、デートなんて……っ、お、俺、今なら死んでもいいっす!!」
「迷惑だから死ぬな」
「俺まじ幸せっす! 一生愛子さんに着いて行くっす!!」
「それは勘弁して。てか、付き合ってないし。名目上デートって言ってるだけだし」
「尾行の理由づけだとしても、休日に愛子さんと一緒に出掛けられるだけで俺は幸せっす!!」
「あー、はいはい。この幸せ者」
「棒読み今日も超興奮するっす!」
勝手に悶えている関谷を尻目に、あたしは10メートルほど先にいる一組の男女の姿を捉えていた。
「何?」
「俺達って、今どんな状況にいる感じですか?」
「どんな……って、デートじゃない?」
「でっ…………」
横で関谷が口をぱくぱくさせたまま何も言わなくなったから、「何、嫌なの?」と言ってみたら、ぶんぶんと大袈裟に首を横に振った。
「あ、愛子さんとでっ、デートなんて……っ、お、俺、今なら死んでもいいっす!!」
「迷惑だから死ぬな」
「俺まじ幸せっす! 一生愛子さんに着いて行くっす!!」
「それは勘弁して。てか、付き合ってないし。名目上デートって言ってるだけだし」
「尾行の理由づけだとしても、休日に愛子さんと一緒に出掛けられるだけで俺は幸せっす!!」
「あー、はいはい。この幸せ者」
「棒読み今日も超興奮するっす!」
勝手に悶えている関谷を尻目に、あたしは10メートルほど先にいる一組の男女の姿を捉えていた。