さあ、好きになりましょうか。
二人が着いた場所は小洒落たカフェだった。全国チェーンの、コーヒーをメインにサンドイッチや焼き菓子を販売しているところだ。
「女の子はともかく、男がこんなとこで昼ご飯ってお腹すかないの?」
「俺、ここで食べた後普通に飯食える自信あります」
「だろうね」
あたしと関谷も何個か買って、二人の席より少し離れた、でも観察しやすい席を選んで座った。
「愛子さん、屋内ではサングラス外していいと思いますよ」
「んー、そうだねえ」
「愛子さんはあっちに背を向けてるんで、普通にしてればばれないですし」
「……わかった」
サングラスを外していつもの眼鏡をかける。いつも通りの景色が見えてほっとする。
「サングラスって、なんか疲れる」
「そうなんですか?」
「色が薄いといってもいつもの風景に色がつくからさあ。慣れないんだよねー」
あたしは両目の目頭を押さえた。そして、最初に関谷と会ったときに関谷に同じところを触られたことを思い出した。
関谷の指の熱を思い出して、体の芯がどくりと脈打った気がした。
「愛子さん?」
関谷が抹茶オレを飲みながらあたしの顔を覗き込んできて、あたしは「なんでもない」とごまかした。
「女の子はともかく、男がこんなとこで昼ご飯ってお腹すかないの?」
「俺、ここで食べた後普通に飯食える自信あります」
「だろうね」
あたしと関谷も何個か買って、二人の席より少し離れた、でも観察しやすい席を選んで座った。
「愛子さん、屋内ではサングラス外していいと思いますよ」
「んー、そうだねえ」
「愛子さんはあっちに背を向けてるんで、普通にしてればばれないですし」
「……わかった」
サングラスを外していつもの眼鏡をかける。いつも通りの景色が見えてほっとする。
「サングラスって、なんか疲れる」
「そうなんですか?」
「色が薄いといってもいつもの風景に色がつくからさあ。慣れないんだよねー」
あたしは両目の目頭を押さえた。そして、最初に関谷と会ったときに関谷に同じところを触られたことを思い出した。
関谷の指の熱を思い出して、体の芯がどくりと脈打った気がした。
「愛子さん?」
関谷が抹茶オレを飲みながらあたしの顔を覗き込んできて、あたしは「なんでもない」とごまかした。