さあ、好きになりましょうか。
関谷は自分が二人の様子を見ていると言ってくれたけど、やっぱりどうしても気になって、あたしもチラチラと後ろを見てしまっていた。
「愛子さん、さすがにばれますって。俺が見てるって言ったでしょ」
「わかってんだけどさ……」
誘ったのはあたしだし、なんだか関谷に悪い気もしている。
「俺のこと、そんなに信用できません?」
「違うって」
「それとも、やっぱり好きってこと……」
「違うってば!」
思わず強い口調になってしまって、あたしは我に返った。
これがカップルだったら別れる寸前だと思われるかもしれない。
関谷は思ったことを口にするタイプだ。それはいい。変に溜め込むあたしより付き合いも楽だろう。でも、今はそれが少し苦痛だ。あたしが関谷を信用していないとか、神田をまだ好きだとか、あたしの行動を間近で見ていればそう思ってしまうだろう。それでも、それを口にされると今は癇に触る。
関谷はあたしの口調に驚いたらしい。唇を噛み締めてあたしを見ていた。
罪悪感と憂鬱で、あたしはいたたまれなくなった。
なんとも、情けない。
「ごめん…………ちょっと、トイレ」
自分の方が年上のくせに、なんて大人気ないのだろう。
「愛子さん、さすがにばれますって。俺が見てるって言ったでしょ」
「わかってんだけどさ……」
誘ったのはあたしだし、なんだか関谷に悪い気もしている。
「俺のこと、そんなに信用できません?」
「違うって」
「それとも、やっぱり好きってこと……」
「違うってば!」
思わず強い口調になってしまって、あたしは我に返った。
これがカップルだったら別れる寸前だと思われるかもしれない。
関谷は思ったことを口にするタイプだ。それはいい。変に溜め込むあたしより付き合いも楽だろう。でも、今はそれが少し苦痛だ。あたしが関谷を信用していないとか、神田をまだ好きだとか、あたしの行動を間近で見ていればそう思ってしまうだろう。それでも、それを口にされると今は癇に触る。
関谷はあたしの口調に驚いたらしい。唇を噛み締めてあたしを見ていた。
罪悪感と憂鬱で、あたしはいたたまれなくなった。
なんとも、情けない。
「ごめん…………ちょっと、トイレ」
自分の方が年上のくせに、なんて大人気ないのだろう。