お見合いの達人
『好きな子に優しい兄貴と、好きな子につい意地悪になる俺。
当然魅かれあうことになるのは真里菜と兄貴だったよ』
「失恋しちゃったんだ」
『まあ、失恋て言ったって小学生のころだからさ、痛くもかゆくもないけどな』
うそばっかり、なんなのその顔は、
十分痛そうだよ胸がさ。
まだ、好きなんじゃない。
『あの二人、付き合ったり離れたりその繰り返し。
兄貴はあの通り優しいけど、はっきりしない性格だろ?
大抵は真里菜がじれて別れる騒ぎして、
結局はまた元鞘みたいになって。
まわりはその度振り回されてたよ。
それに、割と頑固だから、
今のままじゃ結婚とか言える状態じゃないとか何とか言ってプロポーズもしなかったし。
そんでまたいつものように真里菜が騒いで別れちゃったんだよ。
でも今回は妊娠が判って、
社長が業を煮やして一芝居打ったっていうのが顛末』
「じゃあ、私とのお見合いは?」
『元々、あて馬だったみたいだぞ?
多分伯母さんは社長に頼まれたんだと思うよ?』
「は?まさか?」
『聞いてない?』
そう言えば、まさか深い仲にはなってないかって、しつこく聞かれて……
そういうこと??
あのばばあ、シラーっと嘘ついたわね?
絶対お金とか絶対貰ったでしょ?チッ
『大丈夫か?』
あまりの怒りとショックに打ちふるえてた私に申し訳なさそうに顔を覗き込んだ。
『知らなかったのは俺たち兄弟と奈留だけでさ、社長も奈留に謝りたいってさ』
そういうことか、
藤吾は結婚式に来てほしいって言ったのは何かあるのかとちょっと期待してたけど、
社長に頼まれてからだったのか……
馬鹿だな私……モテキとか調子乗りすぎだ……
藤吾は私のこと何とも思ってなかったって事実に、
私は結構打ちのめされてた。
『行こう?』
振り向いて差し出された手に戸惑った。
当然魅かれあうことになるのは真里菜と兄貴だったよ』
「失恋しちゃったんだ」
『まあ、失恋て言ったって小学生のころだからさ、痛くもかゆくもないけどな』
うそばっかり、なんなのその顔は、
十分痛そうだよ胸がさ。
まだ、好きなんじゃない。
『あの二人、付き合ったり離れたりその繰り返し。
兄貴はあの通り優しいけど、はっきりしない性格だろ?
大抵は真里菜がじれて別れる騒ぎして、
結局はまた元鞘みたいになって。
まわりはその度振り回されてたよ。
それに、割と頑固だから、
今のままじゃ結婚とか言える状態じゃないとか何とか言ってプロポーズもしなかったし。
そんでまたいつものように真里菜が騒いで別れちゃったんだよ。
でも今回は妊娠が判って、
社長が業を煮やして一芝居打ったっていうのが顛末』
「じゃあ、私とのお見合いは?」
『元々、あて馬だったみたいだぞ?
多分伯母さんは社長に頼まれたんだと思うよ?』
「は?まさか?」
『聞いてない?』
そう言えば、まさか深い仲にはなってないかって、しつこく聞かれて……
そういうこと??
あのばばあ、シラーっと嘘ついたわね?
絶対お金とか絶対貰ったでしょ?チッ
『大丈夫か?』
あまりの怒りとショックに打ちふるえてた私に申し訳なさそうに顔を覗き込んだ。
『知らなかったのは俺たち兄弟と奈留だけでさ、社長も奈留に謝りたいってさ』
そういうことか、
藤吾は結婚式に来てほしいって言ったのは何かあるのかとちょっと期待してたけど、
社長に頼まれてからだったのか……
馬鹿だな私……モテキとか調子乗りすぎだ……
藤吾は私のこと何とも思ってなかったって事実に、
私は結構打ちのめされてた。
『行こう?』
振り向いて差し出された手に戸惑った。