お見合いの達人
『またですか
事務所勤務と言われてきたんですけど?
まあ、みどりカフェは好きだから行ってしまってますけど、
正直いい気もちしないです』
彼女が言うことはもっともだ。
しかし始まったばかりの事業なため、
ヘルプが必要なときは、本部から行くしか今のところ方法がないのだ。
それに、本部の者が居ないときに何かあった時ことが大きくなる。
やはり早急に信頼できる責任者を確保することが必要なのだ、
『ごめんなさい、私も交代で入れるようにするから』
『主任がいなくなったらこっちが回らないじゃないですか?
こっちに残される方が地獄です。
いっそ部長とか係長とか行ってほしいですよ。
そしたら、もう少し対処の仕方もかんがえてくれるんじゃないですかね?』
『そうね、話してみる。まあ、行ってはくれないとは思うけど、
現状が少しでも良くなるかも知れないものね?』
彼女はその返事に満足はしていないようだったが、
行ってきます』と出掛けていった。
……ーーー
「課長、人事に掛け合ってカフェの方の人員の補充をお願いしてください。
浜木さんの補充を本部っでって言うのは無理です。
それが無理なら浜木さんをその……そう、プロ意識をもって戴けるように説得を!」
クビにしろなんて言えないけど、
問題はそこだし……
「君がなんとかしたらいいでしょう?君の部下だよ?」
部下????
彼女はそうは思ってませんよ?
正直私も思ってませんけど、
部下は川野さん一人で十分です。
「クビにしてもいいってことですか?」
「な、そんな権限があるわけないだろ?」
「そうですよね」
溜め息が溢れてしまう。
なら部長が何とかしてください。
私は口走ってしまいそうで説得とか無理です。
なんて言えたらストレスないのに