お見合いの達人
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知らなかった……こんな世界があったなんて、


しかも、探しても探して得られなかったあの時の快感が
あんな形で見つかるなんて。


だけど駄目だ、
ああ言うことは愛するものとするものだ。

いくら刺激が欲しいとはいえ禅の道に反する……


しかし……


何度も誘惑に負けてしまう自分に絶望してしまう。

いい加減自分に嫌気がさしてきた時、

理想の相手に巡り合う。



閉店後のモール内を小気味いい音でカツカツとヒールを鳴らし、

背筋を伸ばして歩く姿に、一目ぼれした。


ばさっ


思わず持っていた荷物を落としてしまった。


「あら?大変」


彼女はスーツなのにもかかわらず、
きれいな足を剥き出しにして、散らばったイベント用のチラシを一緒に拾い集めてくれた。


「す、すみません」


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