お見合いの達人
ドアの中で大爆笑してる声が聞える。

むかつくむかつく、

何で私はこんななことをしてるんだろう。

頭を整理しなくちゃ--------。




「キッチンで寝てよね!」


「え、何で?」

私のスウェットの上下をぴちぴちで着て

タオルドライをしてない頭からしずくがぽたぽたと床に落ちる。


「ちょっと、ちゃんと拭きなさいよ!

 なんでって、

 あんたも一応男だからに決まってるでしょ?」


「一夜を共にした仲じゃん。

 何をいまさら?」


「ちょっとあれは間違いだからっ

ってか、何もなかったでしょ?」


「あったじゃん。

 それとも、俺遊ばれたの?」



「なっ!」


ぶははっ


「何その顔、赤いのか青いのかどっちだよ」



私の反応を楽しんでいる。


記憶がないけど、時間がたって考えるに、

やっぱあの時は何もなかったと……思ってるんだよね。


確信は無いけど、

女の感て言うか、やってれば絶対違和感あるはずだし。


「やってねえよ」


でしょ?

って、


「わかってるわよそんなこと」


「お前べろべろでやっちまおうかとおもったけど、

 俺に抱きついてきて、

 お父さんとか言っちゃって、

 すりすりされて、

 萎えた。」



「うそっ!」


「嘘なわけないだろ?


 普通彼氏の名前とか言うだろ?


 お父さんとか、
 
 どんだけファザコンなんだよ。


 笑うわ」


「はは、そうか、
 
 私夢でも見てたのかなあ」


「ファザコンだから縁遠いんじゃねえの?」


「お黙り!放り出されたいの?」















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