佐藤さんは甘くないっ!
「郁巳……愛してる」
色気たっぷりの笑顔でそんなことを言われたら、顔を赤くして黙るしかない。
入口にあてがわれた馨さんのそれが、わたしを気遣うようにゆっくりと中に入ってくる。
圧迫感が苦しくて、だけど気持ち良くて、わたしは声を抑えられない。
「ん、は、んんっ……!」
「……郁巳っ……大丈夫か…?」
快感に顔を歪ませる馨さんはもうとんでもなくエロくて、その表情だけでわたしの中がひくひくと疼いてしまいそうだ。
わたしのことばかり気にしている馨さんが優しすぎて、大事にされているのが嬉しくて、何故か涙が溢れてきた。
びっくりした馨さんが抜こうとしてくれたので、慌てて腕を掴んでしまった。
は、恥ずかしいっ…!!!!
もう消えたいくらい顔を真っ赤にしていると、馨さんがわざと低い声で囁いた。
「気持ち良くさせてやる」
だから、その声は反則ですってば……!
馨さんが前後に腰を動かしながら、わたしの眦をぺろりと舐め上げる。
あまりの気持ち良さに頭がくらくらしてきた。
呼吸と喘ぎがもうごちゃごちゃになって、わたしの口から訳の分からない言葉が飛び出してしまう。
「ぁあ、んっ、あ、はぁ……っ!」
んんっ……と悩ましげに声を漏らす馨さんがえろくてかっこよくて、もう今なら死んでしまっても良いと思った。
やっぱり気持ちいいところをすぐに見つけられて、何度もそこに向かって馨さんが腰を動かす。
何かが壊れてしまいそうな言葉にできない快感の中で、嬉し泣きをしながら溺れ狂った。
わたしをぎゅうっと抱きしめて果てた馨さんの前髪が汗で張り付いていて可愛かった。