黄昏に香る音色 2
「元気にしてた?最後にあったのは…7年前かしら」
「ティア・アートウッド…」
LikeLoveYouがライブの為、訪れた東欧の国。
今はない国で、ティアと出会っていた。
音楽が、盛んでなかったその国で、いろいろ世話になった人だ。
「なぜここに?」
大輔の問いに、せせら笑うティア。
「国が、なくなったって言ったはずよ」
「確かに国は…名前が変わったが、あるはずだ」
「確かにあるわ…でも、もう知ってる者はいない…」
ティアは体を震わせ、
「あれは…違う国よ。愛する人が誰もいない…」
「誰も?」
「音楽のせいよ…」
「音楽…」
「弾圧されたのよ。あなたたちのような音楽を、聴いてたから…資本主義の音楽なんて…聴いていたから!」
ティアは、大輔に近づく。
「限られた娯楽しか、許されなかった私たちに…あなたたちは、数多くの情報を送りつけてきた。一方的に!」
ティアの瞳は真っ直ぐに、大輔を見つめる。
「その一つが音楽だった…あたしたちは、熱中したわ。この国にない自由なものを、感じたから…」
「あなたたちは、知ってるかしら?あなたたちが、何気なく聴いている音楽が…地下で、革命のテーマになったり、生きる力になっていたことを…」
「ティア・アートウッド…」
LikeLoveYouがライブの為、訪れた東欧の国。
今はない国で、ティアと出会っていた。
音楽が、盛んでなかったその国で、いろいろ世話になった人だ。
「なぜここに?」
大輔の問いに、せせら笑うティア。
「国が、なくなったって言ったはずよ」
「確かに国は…名前が変わったが、あるはずだ」
「確かにあるわ…でも、もう知ってる者はいない…」
ティアは体を震わせ、
「あれは…違う国よ。愛する人が誰もいない…」
「誰も?」
「音楽のせいよ…」
「音楽…」
「弾圧されたのよ。あなたたちのような音楽を、聴いてたから…資本主義の音楽なんて…聴いていたから!」
ティアは、大輔に近づく。
「限られた娯楽しか、許されなかった私たちに…あなたたちは、数多くの情報を送りつけてきた。一方的に!」
ティアの瞳は真っ直ぐに、大輔を見つめる。
「その一つが音楽だった…あたしたちは、熱中したわ。この国にない自由なものを、感じたから…」
「あなたたちは、知ってるかしら?あなたたちが、何気なく聴いている音楽が…地下で、革命のテーマになったり、生きる力になっていたことを…」