黄昏に香る音色 2
「志乃…」

ギターを持ったまま、大輔は倒れた。

他のメンバーも、気を失っていた。

手を伸ばす大輔の目に、

サックスを吹き続けるKKと、
崩れ落ちる志乃が映る。

「志乃…」

目がぼやけ、視界が真っ白になる。

意識が消える瞬間…

大輔の目の前に、啓介がいた。

その向こうに、

マイクを持った明日香が…。


LikeLoveYou…。

そうか…。


俺は、LikeLoveYouのステージにいるのか…。

明日香が、大輔の方を見て、微笑む。

今まで…

夢だったんだな…。

何だ…。

俺は、LikeLoveYouにいるじゃないか…。

よかった…。

明日香を見つめながら、

大輔は、夢の中に墜ちていった。

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