黄昏に香る音色 2
まっすぐ、マンションに帰った香里奈は…リビングに入って、
ぎょっとした。
里美がいたのだ。
「おかえり」
「た、ただいま…」
驚く香里奈に、里美は微笑み、
「昼ごはん、つくったから…着替えたら、食べなさい」
「う、うん」
香里奈は慌てて、隣の部屋にいこうとして、
ソファの角につまずいた。
「慌てない」
里美は、料理をテーブルに運びながら、ため息をついた。
着替えを済まし、
ソファに座ると、もう…ちらし寿司が用意されていた。
「うわあ」
感嘆の声を上げると、
「久々だ!」
香里奈は、手を合わせ、
「いただきまあす」
と、箸を持った。
里美はキッチンから、香里奈の様子を見守る。
「ごちそうさまでした」
香里奈が、箸を置くのを待って、
里美は、キッチンから出た。
「あんた…行く気でしょ」
「え?」
お茶を飲もうとした香里奈の動きが、止まる。
「あんたの考えなんて、すぐわかるんだから」
そして…里美は、あるものを手に取ると、香里奈の横に置いた。
「これは…?」
それは、古びた楽器ケースだった。
ぎょっとした。
里美がいたのだ。
「おかえり」
「た、ただいま…」
驚く香里奈に、里美は微笑み、
「昼ごはん、つくったから…着替えたら、食べなさい」
「う、うん」
香里奈は慌てて、隣の部屋にいこうとして、
ソファの角につまずいた。
「慌てない」
里美は、料理をテーブルに運びながら、ため息をついた。
着替えを済まし、
ソファに座ると、もう…ちらし寿司が用意されていた。
「うわあ」
感嘆の声を上げると、
「久々だ!」
香里奈は、手を合わせ、
「いただきまあす」
と、箸を持った。
里美はキッチンから、香里奈の様子を見守る。
「ごちそうさまでした」
香里奈が、箸を置くのを待って、
里美は、キッチンから出た。
「あんた…行く気でしょ」
「え?」
お茶を飲もうとした香里奈の動きが、止まる。
「あんたの考えなんて、すぐわかるんだから」
そして…里美は、あるものを手に取ると、香里奈の横に置いた。
「これは…?」
それは、古びた楽器ケースだった。