黄昏に香る音色 2
「香里奈!」
ステージの袖に戻ってきた香里奈を、
サミーは、思い切り抱きしめる。
「え?」
見知らぬ黒人のお爺さんに抱きしめられ、
香里奈は戸惑う。
「俺だ!覚えてないのか!小さい頃に、何度も会っただろ」
もちろん英語だ。
香里奈に、わかるはずがない。
「香里奈」
通路から、志乃が姿を見せた。
「志乃ちゃん!」
香里奈は、サミーの腕の中からすり抜け、
志乃に駆け寄った。
「Oh、My God」
サミーは、頭を抱える。
その様子を見て、志乃が笑う。
「志乃ちゃん…ありがとう」
志乃は、ドレス姿の香里奈を眺め、
「よかった。最高だった」
志乃は微笑んだ。
アンコール!
アンコール!
アンコール、アンコール、アンコール!
香里奈が、去ったステージに、アンコールの声がこだましていた。
「香里奈…」
志乃は、香里奈に微笑み、
「いかないと」
しかし、香里奈は、首を横に振った。
「もう…喉が限界…」
「でも、いかなきゃならないの。それが、歌手」
志乃は、ステージの方を見つめた。
少し寂しげな瞳。
そんな志乃を見た香里奈は、
志乃の手をつかんだ。
ステージの袖に戻ってきた香里奈を、
サミーは、思い切り抱きしめる。
「え?」
見知らぬ黒人のお爺さんに抱きしめられ、
香里奈は戸惑う。
「俺だ!覚えてないのか!小さい頃に、何度も会っただろ」
もちろん英語だ。
香里奈に、わかるはずがない。
「香里奈」
通路から、志乃が姿を見せた。
「志乃ちゃん!」
香里奈は、サミーの腕の中からすり抜け、
志乃に駆け寄った。
「Oh、My God」
サミーは、頭を抱える。
その様子を見て、志乃が笑う。
「志乃ちゃん…ありがとう」
志乃は、ドレス姿の香里奈を眺め、
「よかった。最高だった」
志乃は微笑んだ。
アンコール!
アンコール!
アンコール、アンコール、アンコール!
香里奈が、去ったステージに、アンコールの声がこだましていた。
「香里奈…」
志乃は、香里奈に微笑み、
「いかないと」
しかし、香里奈は、首を横に振った。
「もう…喉が限界…」
「でも、いかなきゃならないの。それが、歌手」
志乃は、ステージの方を見つめた。
少し寂しげな瞳。
そんな志乃を見た香里奈は、
志乃の手をつかんだ。