黄昏に香る音色 2
無理すること
部室に戻る前に、里緒菜は、校舎への入り口近くで、
立ち止まり、胸をぎゅっとつかんだ。
強がってみたけど…
内心は、戸惑い…
落ち着かない。
鼓動が激しい。
もう割り切って…
気持ちを切り替えたはず。
もう…大丈夫のはず。
壁にもたれ、激しく息をしていると、
「如月さん!」
入り口から、直樹が出てきた。
少し慌てて、心配そうに、
「どうしたの?大丈夫だった」
直樹の慌てぶりに、里緒菜は苦笑した。
「何かあったの…」
直樹の言葉に、里緒菜は、ボソッと呟いた。
「あなたって、人は…」
里緒菜は顔を上げ、直樹を見た。
「如月さん?」
里緒菜は、にこっと笑うと、直樹の横をすり抜けた。
「飯田くんには…関係ない…」
「な…」
里緒菜の冷たい口調に、直樹は凍り付いた。
里緒菜は、校舎を歩きながら、少し滲んだ涙を拭わず、歩き続けた。
あの人は変わらない…。
だから、
あたしが変わらなくちゃいけない…。
あたしが変わらないと。
立ち止まり、胸をぎゅっとつかんだ。
強がってみたけど…
内心は、戸惑い…
落ち着かない。
鼓動が激しい。
もう割り切って…
気持ちを切り替えたはず。
もう…大丈夫のはず。
壁にもたれ、激しく息をしていると、
「如月さん!」
入り口から、直樹が出てきた。
少し慌てて、心配そうに、
「どうしたの?大丈夫だった」
直樹の慌てぶりに、里緒菜は苦笑した。
「何かあったの…」
直樹の言葉に、里緒菜は、ボソッと呟いた。
「あなたって、人は…」
里緒菜は顔を上げ、直樹を見た。
「如月さん?」
里緒菜は、にこっと笑うと、直樹の横をすり抜けた。
「飯田くんには…関係ない…」
「な…」
里緒菜の冷たい口調に、直樹は凍り付いた。
里緒菜は、校舎を歩きながら、少し滲んだ涙を拭わず、歩き続けた。
あの人は変わらない…。
だから、
あたしが変わらなくちゃいけない…。
あたしが変わらないと。