黄昏に香る音色 2
「そうかあ…そんなことは…」
ないと言いかけて、
和也は言葉を止めた。
(俺なんかと釣り合わない)
(別れた方がいいかものしれない)
和也の脳裏に、香里奈のステージを見た後の直樹が、口にした言葉がよぎった。
「チッ」
和也は軽く、舌打ちした。
「ふ、藤木くん…」
香里奈の声で、藤木は、我に返った。
「あたし…」
香里奈は今の舌打ちを、自分にされたと、思ったらしい。
戸惑う香里奈に。
「ご、ごめん…今のは違うんだ」
和也は慌てて、謝った。
そして、頭をかくと、言葉を探しているかのように、言葉を詰まらす。
「何て言ったらいいのか…」
香里奈は、和也の答えを待っている。
「うーん」
言いたいことは、あるのだが、それを、どう伝えたらいいのか…。
しばらく悩んで、和也は、ストレートに告げることにした。
「速水…」
「何?」
「お前って…直樹に…」
和也はまだ、躊躇っていた。
「ナオくんに…?」
和也は、腹を決めた。
「直樹に…ちゃんと、好きって、言ったことがあるのか?」
ないと言いかけて、
和也は言葉を止めた。
(俺なんかと釣り合わない)
(別れた方がいいかものしれない)
和也の脳裏に、香里奈のステージを見た後の直樹が、口にした言葉がよぎった。
「チッ」
和也は軽く、舌打ちした。
「ふ、藤木くん…」
香里奈の声で、藤木は、我に返った。
「あたし…」
香里奈は今の舌打ちを、自分にされたと、思ったらしい。
戸惑う香里奈に。
「ご、ごめん…今のは違うんだ」
和也は慌てて、謝った。
そして、頭をかくと、言葉を探しているかのように、言葉を詰まらす。
「何て言ったらいいのか…」
香里奈は、和也の答えを待っている。
「うーん」
言いたいことは、あるのだが、それを、どう伝えたらいいのか…。
しばらく悩んで、和也は、ストレートに告げることにした。
「速水…」
「何?」
「お前って…直樹に…」
和也はまだ、躊躇っていた。
「ナオくんに…?」
和也は、腹を決めた。
「直樹に…ちゃんと、好きって、言ったことがあるのか?」