黄昏に香る音色 2
「和也!」

しつこい直樹に、切れそうになる。

「腹も減ってない…う…」

思わずのけぞる和也。

他には見えないように、ボディブロウを、直樹は軽く、お見舞いしていた。

「な、なおき…」

呻く和也の耳元で、何かを直樹が囁く。

顔色が変わる和也。

「て…てめえ…脅す気か」

直樹はニヤリと笑う。


しばらくの間…。

和也は席を立った。

「しゃーねぇなあ…」

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