黄昏に香る音色 2
絶対音感。

香里奈が、生まれながらに持ってるものだった。

明日香は、香里奈の頭を撫でた。

「あれは…いいのよ」

まだ4歳の香里奈には、わからない。


啓介が喜びながらも、心配していた。

「絶対音感を持ってることは、すばらしいけど…」

少しため息をつき、

「ズレていて、いいときもある。特に、今のメインミュージックは…。クラシックなら、いいだろうけど…ズレた感覚を気持ち悪いと感じるようなら…」

啓介は、心配気に香里奈を見て、

「音楽を、嫌いになるかもしれない…」


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