黄昏に香る音色 2
第三部 パーフェクト・ボイス

プロローグ Perfect Voice

冬のニューヨーク。

いきなりの訃報が、ダブルケイに届けられた。

差出人は、

知らない人物からだった。

サミー・ローチ。

恵子は、封筒を開けた。

その中に、

さらに手紙があった。

手紙の宛名は、

日本語で書かれていた。


速水恵子様。

差出人は、

安藤理恵。

恵子から、

健司を、

歌声を

奪った女…。

封を開けた恵子は、

すぐに、

ニューヨークに向かった。



凍りつくような寒さの中、

恵子は

生涯の最高の

暖かさを得ることになる。
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