黄昏に香る音色 2
あなたに
プルルルル…。
電話が鳴った。
入院する為の準備をしていた…恵子は、慌ただしく受話器を取った。
「はい」
冷静な…時には、冷たいと取られる恵子の口調よりも、
さらに冷静な声が、聞こえる。
「元気?」
しばらくの間の後、
2人は爆笑した。
「何?かずちゃん?」
それは、海外…フランスからの国際電話だった。
「久しぶりね。ママ。元気にしてた?」
「かずちゃんこそ、元気なの?」
「少なくても、ママよりは…。啓介からきいたわ。入院するんでしょ」
恵子は、クスッと笑い、
「大したことないのよ。啓介は、大袈裟だから…」
「ママ…」
突然、和美の口調が変わる。
「何…?」
「気をつけてね」
「ありがとう」
恵子の口調の…元気な様子が…
和美には、不安に感じられた。
「ママ…」
何か言おうとした和美の言葉を、
恵子は、遮った。
「かずちゃん…アメリカに活動を移すんだって?」
「短期間だけよ…。ファンに呼ばれてるから。歌手なら、行かなくちゃ…」
「かずちゃん…」
「ママ。あたし…今…充実してるの。歌手として。例え、啓介がいなくても…」
電話が鳴った。
入院する為の準備をしていた…恵子は、慌ただしく受話器を取った。
「はい」
冷静な…時には、冷たいと取られる恵子の口調よりも、
さらに冷静な声が、聞こえる。
「元気?」
しばらくの間の後、
2人は爆笑した。
「何?かずちゃん?」
それは、海外…フランスからの国際電話だった。
「久しぶりね。ママ。元気にしてた?」
「かずちゃんこそ、元気なの?」
「少なくても、ママよりは…。啓介からきいたわ。入院するんでしょ」
恵子は、クスッと笑い、
「大したことないのよ。啓介は、大袈裟だから…」
「ママ…」
突然、和美の口調が変わる。
「何…?」
「気をつけてね」
「ありがとう」
恵子の口調の…元気な様子が…
和美には、不安に感じられた。
「ママ…」
何か言おうとした和美の言葉を、
恵子は、遮った。
「かずちゃん…アメリカに活動を移すんだって?」
「短期間だけよ…。ファンに呼ばれてるから。歌手なら、行かなくちゃ…」
「かずちゃん…」
「ママ。あたし…今…充実してるの。歌手として。例え、啓介がいなくても…」