黄昏に香る音色 2
それから、何ヶ月たった…ある日。

Jの周りが、慌ただしくなった。

「ここを感づかれたぞ!」

「急げ!レジスタントだ」

「証拠は殺せ!」

バタン。

激しい音を立てて、

Jのいる部屋のドアが開いた。

銃声が鳴り響いた。

震えるJ…。

誰かが倒れる音がした。


そして、誰かが部屋に入ってきた。

Jに近づき、

Jに触れた。

暖かい手…。

怯えるJに、やさしく言った。

「もう大丈夫だ」

「マルコ!」

他の男が、入ってきた。

「大体、片づいたぞ」

「生存者がいた。保護するぞ」

マルコは、Jをベットから、抱き上げた。

「安心して…もう君は自由だ」

< 423 / 539 >

この作品をシェア

pagetop