黄昏に香る音色 2
それから、少し時は過ぎた。

「ティア!」

マルコは、棚をひっくり返しながら、

「LikeLoveYouのCD、どこにやった!明日香が、新しいやつを送ってきただろ?」

広間で、仲間たちが集まっていた。

「知らないわよ」

ティアは忙しく、料理を運んでいた。

「Jに聴かせたいんだ!この子は、音楽の才能がある」

食べるのも、後回しにして、マルコは、CDを探す。

「あのお…お構いなく…」

Jは、椅子に座りながら、
マルコのいる方向に向かって、話しかける。


「あった!」

マルコは、やっとCDを見つけた。

「J!」

マルコは、嬉しいそうな顔をJに近づけ、

じっとみつめ、

「前から思ってたんだけど…」

「な、何ですか…」

Jは焦る。

「Jって…呼び名。女の子らしくないよな」

マルコはにこっと笑い、

「ティア決めたぞ!Jの名前は、ジュリアだ!」

マルコは、Jの手を取り、

「ジュリア…アートウッド…。ジュリア・アートウッドだ!」

「ジュリア…」

J は呟いた。

「ジュリア・アートウッド!今日から、俺の妹だ!」

マルコは、ジュリアを抱き上げた。

周りが歓声を上げた。

「ティア!ジュリアは…今日から、俺たちの妹だ!」

マルコは、嬉しそうに叫んだ。
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