黄昏に香る音色 2
戻らない世界の憂鬱
「なかなかどうして…。あのKKがな…」

カフェテラスで、朝食がてらに、コーヒーを飲んでいたジャックは、

新聞を広げていた。


突然、サイレンが鳴り響き、

パトカーが、店の前に何台か止まった。

「うん?何か、事件か?」

新聞から、顔を上げたジャックの周りを、

いつのまにか、警官が取り囲んでいる。

拡声器から、

「ジャック・ウィルソンだな?」

ジャックは驚き、

新聞をテーブルに置いた。

「クスリティーナ・ジョーンズ殺害、及び…ネットにおける、大量の麻薬販売、及び!大量殺人を示唆した容疑で、逮捕する」

「バカな…」

ジャックは思わず、立ち上がろとした。

バンッ!

その瞬間、

銃声が轟いた。

警官の1人が、発砲したのだ。

弾は、ジャックの額を撃ち抜いた。

「だ、誰だ!撃ったのは!」

拡声器が怒鳴った。

1人の警官が前に出て、

敬礼した。

「犯人が、妙な動きをしましたので…市民に、危険が及ぶ前に、発砲しました」




ジャックは即死だった。

撃った警官に、上官が詰め寄っている隙に、

一番遠くにいた警官が、

携帯に電話をかけた。

「万事うまくいきました…神よ」

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