黄昏に香る音色 2
涙は流れていたけど、

表情は柔らかくなった。

ふっと、鏡を見ると、

悪くないと思った。

里緒菜は笑顔を浮かべ、メールを打った。

(かわいいそうじゃないΨ(`◇´)Ψ藤木くんがやったの)

メールを送信した。

すぐに、返信があった。

(違う!知り合いだ)

里緒菜もすぐに、返信しょうとする。

(今、どこにいるの?)

送ろうとした時、

和也から、電話がかかってきた。

「は、はい!」

慌てて、電話に出る。

和也の優しい声が、聞こえる。

「夜分遅く、ごめん。今、大丈夫かな…」

「うん」

里緒菜は頷いた。

「大した用事はないんだけど…」

「うん。いいよ…」

「今、バイトの帰りなんだ」

里緒菜は驚き、

「もうバイトしてるの?」

「もう大丈夫だから…。別に、激しい動きする訳じゃないし」

「でも…」

里緒菜は目をつぶり、

「気をつけてね」

少し間があり、

和也は噛み締めるように、

「ありがとう」

と言った。


大した会話もせず…2人は電話を切った。

だけど、何よりも暖かかった。


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