黄昏に香る音色 2
「ママ!」
外に飛び出したけど、
もう恵子の姿はなかった。
「どうした?誰も、出て来なかったけど」
後ろから声がして、明日香は振り返った。
「里美…」
扉の横の壁にもたれ、里美は腕を組んで立っていた。
里美は、明日香の手元を見て、
「やっぱり…あんたが、音楽を、やめれるわけがないんだよ」
「あ」
明日香は、トランペットを見つめた。
「ったく…あんたら、親子は…」
里美は頭をかくと、
「手間がかかる。あたしが、面倒みないと駄目なんだから…」
「里美!」
里美は、明日香を指差し、
「だ・け・ど!迷惑かけてるなんて…思うなよ!あんたの音は、いろんな人を幸せにしてるんだから!」
里美は扉を開け、
「そして、そんなあんたを、支えていることが…あたしの誇りなんだ」
「里美…」
明日香は、トランペットをぎゅっと抱き締めた。
里美はフゥと、息を吐くと、
「さっさとステージに戻れ!みんな、待ってる」
里美は、明日香に笑いかけた。
明日香は頷き、急いで店内に戻る。
扉が閉まる前に…
明日香は、振り返った。
「ありがとう…ママ」
明日香は、トランペットを握りしめ、ステージへと戻っていった。
外に飛び出したけど、
もう恵子の姿はなかった。
「どうした?誰も、出て来なかったけど」
後ろから声がして、明日香は振り返った。
「里美…」
扉の横の壁にもたれ、里美は腕を組んで立っていた。
里美は、明日香の手元を見て、
「やっぱり…あんたが、音楽を、やめれるわけがないんだよ」
「あ」
明日香は、トランペットを見つめた。
「ったく…あんたら、親子は…」
里美は頭をかくと、
「手間がかかる。あたしが、面倒みないと駄目なんだから…」
「里美!」
里美は、明日香を指差し、
「だ・け・ど!迷惑かけてるなんて…思うなよ!あんたの音は、いろんな人を幸せにしてるんだから!」
里美は扉を開け、
「そして、そんなあんたを、支えていることが…あたしの誇りなんだ」
「里美…」
明日香は、トランペットをぎゅっと抱き締めた。
里美はフゥと、息を吐くと、
「さっさとステージに戻れ!みんな、待ってる」
里美は、明日香に笑いかけた。
明日香は頷き、急いで店内に戻る。
扉が閉まる前に…
明日香は、振り返った。
「ありがとう…ママ」
明日香は、トランペットを握りしめ、ステージへと戻っていった。