黄昏に香る音色 2
「で…筋はどうなんですか」
志乃の質問に、
里美はタバコを取り出し、火をつけた。
タバコを吹かすと、
「才能とかじゃなくて…本当に…嬉しそうに叩くのよ。あの子は、上手くなる」
里美は確信していた。
「才能があっても…楽しめなかったら、いけないし…」
志乃は、グラスをコースターの上に置き…氷を見つめながら、呟くように言った。
「香里奈のこと?」
志乃は頷き、グラスの中の氷を転がす。
里美は、タバコの煙を吐き出した。
「あの子は…音楽が大好きだと思う。本当に。だけど…自分から、見つけたものではないし…」
「歌に苦労してない…。挫折も味わっていない」
志乃は、グラスを指で持ち上げ、呟く。
里美は、視線を奥のステージに向けた。
「生まれながらに、音楽に愛されてたから…仕方ないわ」
「歌は、人生よ。何の苦労も、苦悩もない…人生から、人の心に触れる歌は…生まれない」
志乃は、グラスの中身を飲み干した。
里美は、志乃のグラスに、新しいウィスキーをいれた。
「だけど…あの子は凄い歌手になるわ。絶対に」
そして、微笑んだ。
「なぜなら…あの子のそばには」
志乃の質問に、
里美はタバコを取り出し、火をつけた。
タバコを吹かすと、
「才能とかじゃなくて…本当に…嬉しそうに叩くのよ。あの子は、上手くなる」
里美は確信していた。
「才能があっても…楽しめなかったら、いけないし…」
志乃は、グラスをコースターの上に置き…氷を見つめながら、呟くように言った。
「香里奈のこと?」
志乃は頷き、グラスの中の氷を転がす。
里美は、タバコの煙を吐き出した。
「あの子は…音楽が大好きだと思う。本当に。だけど…自分から、見つけたものではないし…」
「歌に苦労してない…。挫折も味わっていない」
志乃は、グラスを指で持ち上げ、呟く。
里美は、視線を奥のステージに向けた。
「生まれながらに、音楽に愛されてたから…仕方ないわ」
「歌は、人生よ。何の苦労も、苦悩もない…人生から、人の心に触れる歌は…生まれない」
志乃は、グラスの中身を飲み干した。
里美は、志乃のグラスに、新しいウィスキーをいれた。
「だけど…あの子は凄い歌手になるわ。絶対に」
そして、微笑んだ。
「なぜなら…あの子のそばには」