天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「うぎゃあああ!」

都会の路地裏…そして、下水道。

人目につかないところに集まっていた…目覚めた者達の実行部隊は、

全身を燃やしながら、消滅していく。

「フン!」

アイリの吐き出す炎の息吹は、下水道内にいた者達の内臓を焼き、中から体を沸騰させ…炭へと変えた。

まるで、火砕流のように。

「他愛無い…」

アイリは、ツインテールを翻した。


後ろにも、炭になった者達が転がっている。

アイリは、それらを踏み付けながら、歩く。

「我らの世界の人間の方が、よっぽど…骨がある」

空中に浮くと、そのまま…マンホールの蓋をドロドロに溶かし、

アイリは地上へと出た。

そこには、ポニーテールのユウリがいた。

「こっちらも…終わったわ」

ユウリの言葉に、アイリは頷いた。

都市部に派遣された実行部隊は、全滅した。


アイリは、晴天の空を見上げ、

「……リンネ様は、どうして…このような命令を、我らに命じたのかしら…」


ユウリは肩をすくめ、

「………でも、あたし達は、リンネ様の炎。あの方のご命令通りに、対象を燃やすだけよ」


「そうね……」

アイリは、ツインテールの髪についた灰を払うと、その場からテレポートした。

ユウリもすぐに後を追った。

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