天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「サラ!」

アルテミアは、シャイニングソードを握り締めると、サラへとジャンプした。

「アルテミア様!」

サラは、アルテミアに手の平を向けた。

「ギガ…ブレイク!」

そこから放たれた雷撃が、アルテミアを直撃した。

いや、アルテミアはシャイニングソードで受けとめたが…空中で吹き飛ばされた。

「何!?」

驚くアルテミアは、数メートル先で着地した。

「馬鹿な…こんな力がああ!」

着地すると、アルテミアは力を込め、雷撃を弾き飛ばした。

雷撃は、結界にぶつかり…爆発すると、空間にひびが入った。


ひびは、広がっていき…原子力発電所の周りを覆っていく。

「舐めるな!」

アルテミアは、シャイニングソードを突き出した。そして、突進しょうとしたが…いきなり、よろけて、片膝をついた。

「あなたにとって…毒の世界で、無理矢理…太陽の力を使ったのですから…」

サラは、その様子をただじっと見ていた。

「ま、まだ…」

アルテミアの両膝がつくと、シャイニングモードは解け、そのまま前のめりに倒れながら…赤星へと戻った。


地面に倒れる瞬間、意識を取り戻した僕は…はっとして、両手で体を支えた。


「あ、綾子は…」

意識を取り戻した僕は、顔を上げ、きょろきょろと辺りを見回した。


「赤星浩一!」

上空から声がした。

さらに顔を上げると、空中に浮かぶ…バイラとサラ、ギラがいた。

三人の魔神は、僕を見下ろしながら、口元に笑みを浮かべながら…こう言った。


「お前の妹は…殺された」


「そう…殺されたのだ!」

バイラは、嬉しそうに顔を歪めながら、ゆっくりと口を開いた。

「アルテミアに……ククク…」

バイラは、堪らず…声を出して笑った。そして、叫んだ。 

「天空の女神…アルテミアに!殺されたのだ!!!」

バイラの声が、結界にこだまする。

僕は、茫然自失状態になってしまった。


「綾子が……死んだ……」
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