天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
炎の嵐
「美奈子さん…」
僕に向けられた銃口に、迷いはなかった。
いざとなれば、本当に撃つだろう。
避けれる自信はあったが、その後…どうしたらいいのかのがわからない。
(明菜を助けたい気持ちは、僕もある…だけど)
僕は、両手を握り締めた。
(すべてを破壊する力は、手に入れた。だけど…すべてを守る術を…僕はまだ手にしていない)
「明菜のもとへ連れていけ!」
美奈子の持つ銃の無数の銃口が、回転し出す。
「美奈子さん…ごめんなさい」
頭を下げるよりも、僕は右手を銃口に向けて、突き出した。
「赤星浩一!」
美奈子は怯まない僕に、さらに銃を突き出した。肩を入れ、僕の手の平につくかつかないかの距離まで、接近させる。
二人の腕の長さしか離れていない距離に、走る緊張感。
美奈子は興奮しているが、僕は冷静だった。
「赤星」
アルテミアの声がした。
僕は頷いた。
「わかってる」
遥か離れた場所から、こちらに近づいて来る物凄い数の魔物達の気配を感じていた。
(こちらのそばを通るが…目的地は違う?どこに向かう)
これ程の大群が、移動するなんてここしばらくなかったはずだ。
「美奈子さん…。いかなければならないところが、できました。魔物が、大群で移動しています。僕は、やつらを止めなければならないんです」
「知るか!」
美奈子は、僕の手の平に銃口をねじ込んだ。
「あたしは、そんな魔物よりも、明菜の方が!」
美奈子の言葉を聞いた瞬間、僕は腕を下ろした。
そして、美奈子に笑いかけた。
「美奈子さん。僕は、この世界の勇者なんです」
僕は、まだ真っすぐに美奈子を見つめ、
「今は明菜よりも…」
「赤星!」
僕の言葉が終わる前に、美奈子は感情のまま、引き金を弾いた。
無数の光の玉が、僕の全身にヒットした。
僕に向けられた銃口に、迷いはなかった。
いざとなれば、本当に撃つだろう。
避けれる自信はあったが、その後…どうしたらいいのかのがわからない。
(明菜を助けたい気持ちは、僕もある…だけど)
僕は、両手を握り締めた。
(すべてを破壊する力は、手に入れた。だけど…すべてを守る術を…僕はまだ手にしていない)
「明菜のもとへ連れていけ!」
美奈子の持つ銃の無数の銃口が、回転し出す。
「美奈子さん…ごめんなさい」
頭を下げるよりも、僕は右手を銃口に向けて、突き出した。
「赤星浩一!」
美奈子は怯まない僕に、さらに銃を突き出した。肩を入れ、僕の手の平につくかつかないかの距離まで、接近させる。
二人の腕の長さしか離れていない距離に、走る緊張感。
美奈子は興奮しているが、僕は冷静だった。
「赤星」
アルテミアの声がした。
僕は頷いた。
「わかってる」
遥か離れた場所から、こちらに近づいて来る物凄い数の魔物達の気配を感じていた。
(こちらのそばを通るが…目的地は違う?どこに向かう)
これ程の大群が、移動するなんてここしばらくなかったはずだ。
「美奈子さん…。いかなければならないところが、できました。魔物が、大群で移動しています。僕は、やつらを止めなければならないんです」
「知るか!」
美奈子は、僕の手の平に銃口をねじ込んだ。
「あたしは、そんな魔物よりも、明菜の方が!」
美奈子の言葉を聞いた瞬間、僕は腕を下ろした。
そして、美奈子に笑いかけた。
「美奈子さん。僕は、この世界の勇者なんです」
僕は、まだ真っすぐに美奈子を見つめ、
「今は明菜よりも…」
「赤星!」
僕の言葉が終わる前に、美奈子は感情のまま、引き金を弾いた。
無数の光の玉が、僕の全身にヒットした。