天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
翼を失い、モード・チェンジさえできないあたしが、魔界の外に出たとき、
着ていた純白のドレスが、真っ黒になり、ブロンドの髪も汚れ、傷みきっていた。
だけど、あたしは妙な達成感に満たされていた。
(やっと出れた.)
ここから、人間界。
思わず入口の小高い丘で、立ち止まった。
魔物がいない訳ではない。
あたしは、チェンジ・ザ・ハートを一振りすると、ゆっくりと歩き出した。
その時のあたしは、まだ...これからの目標を持っていなかった。
(お母様の仇を討つ!)
ただそれしかなかった。
そして、今の自分では、到底魔王に敵わないことも。
それでも、あたしは自由になれたことが嬉しかった。
翼を広げ、天を翔るよりも、
大地を踏みしめる今が心地よかった。
まだ魔界と変わらない緑の向こうに、人間が張る結界の壁が見えた。
着ていた純白のドレスが、真っ黒になり、ブロンドの髪も汚れ、傷みきっていた。
だけど、あたしは妙な達成感に満たされていた。
(やっと出れた.)
ここから、人間界。
思わず入口の小高い丘で、立ち止まった。
魔物がいない訳ではない。
あたしは、チェンジ・ザ・ハートを一振りすると、ゆっくりと歩き出した。
その時のあたしは、まだ...これからの目標を持っていなかった。
(お母様の仇を討つ!)
ただそれしかなかった。
そして、今の自分では、到底魔王に敵わないことも。
それでも、あたしは自由になれたことが嬉しかった。
翼を広げ、天を翔るよりも、
大地を踏みしめる今が心地よかった。
まだ魔界と変わらない緑の向こうに、人間が張る結界の壁が見えた。