天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「え?」

飛び魚達の頭が、一斉に胴体から、離れ…落ちた。

「え?」

目に見えない程のスピードで飛ぶ、謎の物体は、微かだが、朝日に反射した。

物体、2つある。

「刃物?」

僕は冷静さを取り戻し、何とか、背中のバーニアを点火させ、体勢を反転させると、足からの落下に変える。

光の残像は、時折乱反射しながら、魔物達の間を飛び回り、

切り刻んでいく。


「召喚できない!」


落下速度が早く、フライングアーマーのバーニアでも、殺せない。

新たなフライングアーマーを召還しょうにも、故障したのか…背中から離れない。

足から、海面に激突する。

そう確信した…その瞬間、

魔物を切り刻んでいた、2つの物体が、天高く舞い上がり、空中で合体すると、

一つの物体になり、信じられないスピードで、落ちていく僕を追う。

海面に、激突する刹那、

僕は光の上にいた。

「チェンジ・ザ・ハート!」

僕は、その回転する光の物体に見覚えがあった。

アルテミア専用の万能武器。

「どうして?」

だけど、考えてる暇はない。

僕は、バランスを取りながら、チェンジ・ザ・ハートの上に立つと、

炎のバズーカを想像し、前方に向かって乱射した。

チェンジ・ザ・ハートは、迫り来る魔物達を凪ぎ払いながら、ただ前に進んでいった。
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