天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
見えても、見えなければ…意味はないのだろうか?

瞼を閉じると、夢が見える。

しかし、目を開けていても…見ることのできない闇は、何も見えない。

いや、

闇が見えているのか?


幼き少女は、闇しか見えない箱の中で生きていた。

光が照らされるのは、ほんの数分だけだ。


1日の内…23時間以上闇で過ごす少女は、光が箱の中に灯ると、

それが合図であることを知っていた。

戦いだ。

それも、人間との。

野生動物の場合…明かりが点くことはない。

人間との時だけだ。

少女は、知った。

人間とは…なんて弱い生き物なのだろう…かと。

光がなければ、動けないなんて…。


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