天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「て、天空の騎士団長…」

守備隊員は腰抜かし、結界内にいる結界士達は、ざわめき、おののき、

腰が抜けた者、逃げ出す者…一歩下がりながらも、結界を張り直す者や、

少しパニックになる。

「フン」

そんな人間の様子に鼻を鳴らすと、サラは、1人落ち着いて、自分を睨むサーシャと対峙した。

「また…殺されに来たのか」

サラは、サーシャに向かって、右手を差し出す。

開いた手のひらに、一筋の傷が…。

「命をかけても、傷一つしかつけられなかった…お前が!」

サラの手のひらが、光り出す。

「身の程を知れ!」

「全員!結界に力を込めろ!」

サーシャの真後ろにある結界を、破壊されないように、逃げ腰だった結界士達が、手を掲げ、結界に力を込める。

「サラブレイク」

サラの手から、凄まじい電撃が、放たれる。

辺り一面が、光に包まれ、サラの前方にある地面が、抉れ、消滅する。

「男?」

サラは、光がサーシャを直撃する瞬間、姿が男に変わったように感じた。

「ミラー・ショット」

ロバートは、にやりと笑った。

サラの放った電撃は、

ロバートが、作った鏡状の結界に、吸い込まれ、跳ね返る。
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