天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
美亜の眼に、恐怖を感じた兜は後ずさった。
しかし、すぐに屋上の網に、背中が当たった。
「だ、だからこそ!結界内の者をガンスロンで皆殺しにする予定だった!そ、それに!向こうと入れ代わるのは、一瞬だ!私が、結界内から脱出したら、すぐにまた元に戻るはずだったんだ!」
兜の言葉に、美亜は目を細めた。
そして、ゆっくりと歩き出すと、
「昔…ある男がいた。その男は、無理矢理…異世界に連れて来られたにも関わらず…この世界の人々を守る為に戦い…散っていった」
網ね隙間から、ガンスロンを見つめた。
「わ、私は…帰りたいだけなんだ!この世界から、元の世界にその為には、神の力がいる!だから、私は!」
「闇と契約したのか?」
美亜は、口調を強めた。
「!」
兜は顔を強張らせると、網をつたい、美亜からゆっくりと離れていく。
「やつらは…闇の女神を復活させたい。その為には、闇の心を芽生えさせなければならない」
美亜は、兜を見ない。
「月影バトルのもう1つの真実が、それか…」
「こ、この土地は…月の女神の由来の地だ!月の力と、闇の力が交わる土地!だから!」
「だから、何だ?」
突然、兜の前まで移動した美亜は、顔を近づけて睨んだ。
美しい顔だが、その眼光の鋭さは、兜の動きを止めた。
美亜は口許を歪め、
「お前も、犠牲になれ」
「な!」
兜の胸に穴が開いた。
「よかったじゃないか。空間が繋がったのは…空。魂なら、飛んでいけるんじゃないか?」
美亜の眼鏡の奥にある瞳が輝くと、兜の後ろの金網が吹き飛んだ。
兜の体もまた、地上に落ちていく。
「お前は…一体?」
屋上から、落ちる兜の目に、美亜の姿が映った。
先程までの黒髪が嘘のように、目映い金髪に変わっていた。
「ブ、ブロンドの…」
兜は落下していた。
「女神…」
しかし、すぐに屋上の網に、背中が当たった。
「だ、だからこそ!結界内の者をガンスロンで皆殺しにする予定だった!そ、それに!向こうと入れ代わるのは、一瞬だ!私が、結界内から脱出したら、すぐにまた元に戻るはずだったんだ!」
兜の言葉に、美亜は目を細めた。
そして、ゆっくりと歩き出すと、
「昔…ある男がいた。その男は、無理矢理…異世界に連れて来られたにも関わらず…この世界の人々を守る為に戦い…散っていった」
網ね隙間から、ガンスロンを見つめた。
「わ、私は…帰りたいだけなんだ!この世界から、元の世界にその為には、神の力がいる!だから、私は!」
「闇と契約したのか?」
美亜は、口調を強めた。
「!」
兜は顔を強張らせると、網をつたい、美亜からゆっくりと離れていく。
「やつらは…闇の女神を復活させたい。その為には、闇の心を芽生えさせなければならない」
美亜は、兜を見ない。
「月影バトルのもう1つの真実が、それか…」
「こ、この土地は…月の女神の由来の地だ!月の力と、闇の力が交わる土地!だから!」
「だから、何だ?」
突然、兜の前まで移動した美亜は、顔を近づけて睨んだ。
美しい顔だが、その眼光の鋭さは、兜の動きを止めた。
美亜は口許を歪め、
「お前も、犠牲になれ」
「な!」
兜の胸に穴が開いた。
「よかったじゃないか。空間が繋がったのは…空。魂なら、飛んでいけるんじゃないか?」
美亜の眼鏡の奥にある瞳が輝くと、兜の後ろの金網が吹き飛んだ。
兜の体もまた、地上に落ちていく。
「お前は…一体?」
屋上から、落ちる兜の目に、美亜の姿が映った。
先程までの黒髪が嘘のように、目映い金髪に変わっていた。
「ブ、ブロンドの…」
兜は落下していた。
「女神…」