天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
涙が、頬を流れ落ちた時、

アルテミアの意識は、なくなった。

瞳の輝きはなくなり、
首がガクッと下に落ちた。

「アルテミア!」




「さらば、女神よ」

魔神達が、止めをさそうとした

その時。


「アルテミア?」

いきなり、アルテミアが顔を上げた。

輝きを失ったはずの目が、赤く、輝く。

妖しく、血より赤く。

魔神達は、目を大きく見開いた。

「な」


アルテミアはニヤリと、口元を緩めた。

唇の端から、鋭い牙が覗かれた。

「魔王…」

アルテミアから、発する圧倒的な魔力に、

魔神達は震え出す。

その瞬間。

アルテミアは、声にならない叫び声を上げた。


そして……………………………


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