天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
イオナが創った世界は、魔王により寸断され…数えきれない時空の糸の中に埋もれた。
デスペラードの肉体も、その寸断された世界の人間の中でさ迷うこととなった。
だけど、月だけは…魔王の力を避けるように…地球から離れた。
切断された世界と唯一つながりながら、輝き続けることとなった。
デスペラードが封印されたシルバーの乙女ケースも魔王にも封印を施され…離れていく月に残された。
魔王の封印は、タキシードの男の罠で九鬼が解いてしまった。
イオナが創った世界に、魔王はいなかった。
しかし、ブルーワールドをコピーしたからだろうか…。
魔物はどこから…生まれた。 それだけではない。デスペラードの眷属も、彼女の仇を追ってイオナの世界に潜り込んだ。闇という存在になって。
殆どの魔力を失いながらも、イオナは寿命が尽きる前に、自らの孫達を守る為に、新しい乙女ケースを創った。
それが、実世界で九鬼が使っていたものである。
時とともに、転生を繰り返していたイオナは、十七歳になる度に…絶望した。
愛する人のいない世界に。
女神としての美しさが、変わらないイオナは、転生する度に数え切れない程の告白を受けた。
時の帝の時もあった。
だが、彼女は誰も好きになれなかった。
そんなイオナが、相原理香子として転生し…やっと好きになれたのだ。
中島は…イオナの愛した男と魂が似ていた。
神話の時代より待った男に。
しかし、この男は殺されたのだ。
「あたしとイオナは、双子だったの。まったく似てないけどね。属性も」
九鬼の前に立つ…デスペラードは頭を抱えている九鬼を見下ろし、
「やっと見つけることができた…あたしの肉体」
にやりと笑った。
「九鬼真弓…。あなたが、人並み以上に鍛え、研ぎ澄ましたことにより…見つけることができたのよ。感謝するわ」
デスペラードは、九鬼に手を伸ばした。
「あたし達が、融合すれば…すべてが上手くいくわ!この世界を手に入れることもできるはずよ!」
デスペラードの肉体も、その寸断された世界の人間の中でさ迷うこととなった。
だけど、月だけは…魔王の力を避けるように…地球から離れた。
切断された世界と唯一つながりながら、輝き続けることとなった。
デスペラードが封印されたシルバーの乙女ケースも魔王にも封印を施され…離れていく月に残された。
魔王の封印は、タキシードの男の罠で九鬼が解いてしまった。
イオナが創った世界に、魔王はいなかった。
しかし、ブルーワールドをコピーしたからだろうか…。
魔物はどこから…生まれた。 それだけではない。デスペラードの眷属も、彼女の仇を追ってイオナの世界に潜り込んだ。闇という存在になって。
殆どの魔力を失いながらも、イオナは寿命が尽きる前に、自らの孫達を守る為に、新しい乙女ケースを創った。
それが、実世界で九鬼が使っていたものである。
時とともに、転生を繰り返していたイオナは、十七歳になる度に…絶望した。
愛する人のいない世界に。
女神としての美しさが、変わらないイオナは、転生する度に数え切れない程の告白を受けた。
時の帝の時もあった。
だが、彼女は誰も好きになれなかった。
そんなイオナが、相原理香子として転生し…やっと好きになれたのだ。
中島は…イオナの愛した男と魂が似ていた。
神話の時代より待った男に。
しかし、この男は殺されたのだ。
「あたしとイオナは、双子だったの。まったく似てないけどね。属性も」
九鬼の前に立つ…デスペラードは頭を抱えている九鬼を見下ろし、
「やっと見つけることができた…あたしの肉体」
にやりと笑った。
「九鬼真弓…。あなたが、人並み以上に鍛え、研ぎ澄ましたことにより…見つけることができたのよ。感謝するわ」
デスペラードは、九鬼に手を伸ばした。
「あたし達が、融合すれば…すべてが上手くいくわ!この世界を手に入れることもできるはずよ!」