天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「おのれ…」

窓の外、雨の中で、部室から出た水は、一カ所に固まり、ゼリー状から、半魚人のような体に変わる。

と言っても、魚というよりイグアナに近い。

ステイタスは、激しく息をしながら、体勢を整えようとしていた。

水は、電流を拡散させるが…その水は、ステイタスの体である。

焼け爛れたような跡が全身に残る。

「おのれ〜!天空の女神め!」

休もうとするステイタスに、無情の声が聞こえた。

「モード・チェンジ」

部室の窓というか、壁を突き破って、炎の塊と化したアルテミアが、飛び出してくる。

「アルテミア!キック」

天から、降り落ちる雨を切り裂き、蒸発させながら、

アルテミアは真っ直ぐに、ステイタスに向かってくる。

「チッ」

蹴りが決まる瞬間、

水に戻ったステイタスは、空中に四散した。

ステイタスを突き抜け…地面に着地したアルテミアは、舌打ちした。

「面倒臭い能力だ」

すぐに、真っ直ぐ立ち、上を見た。

雨が、顔を濡らすが、アルテミアは気にせず、

「上か」

上空に向かって、飛んだ。





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