天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
マリーが歩く度に、マグマは凍り付く。
しかし、ネーナの前に来た時、マグマは凍らなくなった。
対峙する2人の隙間…数センチで、氷とマグマがせめぎ合う。
「依り代の世界に、一匹送り込んだらしいわね」
ネーナが一歩足を踏み出すと、氷とマグマの力関係が変わり、氷を押し戻すように、盛り上がり、
マグマが、マリーに向けて飛び散った。
「あら。あなたに言ってなかったかしら」
マリーは一歩も動かず、ただ目を見開いた。
マグマの滴は、まるで時が止まったかのように、
マリーにかかる寸前で止まり、すぐに凍り付くと、足元に転がった。
「あたしは、聞いてないわ」
ネーナの静かな苛立ちに、マリーは呆れたように、ため息をつき、
「単なる余興よ」
肩をすくめた。
「余興?」
眉をひそめたネーナに、マリーは近付いた。
少し空中に浮きながら、マグマの上に立ち、ネーナの耳元で囁いた。
「今のあの子に、女神の力はないわ…それなのに…」
マリーは目だけで、軍勢を見回し、
「大した数ね…」
マリーはネーナに分からないように、口元を緩めた。
「怖いのかしら?」
マリーの言葉の途中で、ネーナの鉤爪が、マリーのいた空間を切り裂いた。
「図星ね」
しかし、マリーは一瞬の内に、空中へと逃げていた。
しかし、ネーナの前に来た時、マグマは凍らなくなった。
対峙する2人の隙間…数センチで、氷とマグマがせめぎ合う。
「依り代の世界に、一匹送り込んだらしいわね」
ネーナが一歩足を踏み出すと、氷とマグマの力関係が変わり、氷を押し戻すように、盛り上がり、
マグマが、マリーに向けて飛び散った。
「あら。あなたに言ってなかったかしら」
マリーは一歩も動かず、ただ目を見開いた。
マグマの滴は、まるで時が止まったかのように、
マリーにかかる寸前で止まり、すぐに凍り付くと、足元に転がった。
「あたしは、聞いてないわ」
ネーナの静かな苛立ちに、マリーは呆れたように、ため息をつき、
「単なる余興よ」
肩をすくめた。
「余興?」
眉をひそめたネーナに、マリーは近付いた。
少し空中に浮きながら、マグマの上に立ち、ネーナの耳元で囁いた。
「今のあの子に、女神の力はないわ…それなのに…」
マリーは目だけで、軍勢を見回し、
「大した数ね…」
マリーはネーナに分からないように、口元を緩めた。
「怖いのかしら?」
マリーの言葉の途中で、ネーナの鉤爪が、マリーのいた空間を切り裂いた。
「図星ね」
しかし、マリーは一瞬の内に、空中へと逃げていた。