天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「ポイントを回収するわよ」

ティアナはそう言うと、ビルから飛び降りた。

「あっ!はい」

ジャスティンも飛び降りる。

一歩出遅れたクラークに、ティアナは軽やかに、地面に着地すると、真上を見上げ、

「クラーク君は、ビルの上をお願い」

「わかりました」

クラークは頷くと、隣のビルへ飛び移った。

「これは…邪魔くさいですね」

ジャスティンは、人面鳥の死骸一匹一匹に、カードをかざしていく。

すると、ディスプレイに表示された数字が増していく。

「わかってるわ。何とか自動回収できるように、思案中よ」

ティアナも死骸から、ポイントを回収しながら、少しため息をついた。


「あのお…あんたらは?」

人面鳥の死骸を避けながら、ダラスはティアナに近づいた。

ティアナは、回収を止め、ダラスの方を向いた。

「これは、失礼しました。あたしの名は…」

名乗ろうとしたティアナを、ダラスは手を振りながら、止めた。

「ティアナさん…あたしのことは知っている。私は、西ヨーロッパ所属のギルド、ブレイクショットのダラスです」

ダラスは、手を差し出した。

「ブレイクショット!聞いたことがあります。確か…ナインボール…9人の勇者を中心とした集団だと」

ダラスは照れ笑いし、

「そんなに大した集団では、ありませんよ。それに…」
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