天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

宿命の出会い

「なぜ…こんな旅を続けるのですか?本部にいた方が、研究はしやすいのではないのですか?」

焚き火をしながら、結界を張り、今夜は森の中で、野宿することを決めた一行。

ティアナは、カードをノートパソコンに差し込み、データを打ち込んでいた。

「本部の中じゃ…直接データを取れないわ。できれば、一匹一匹違う種類の魔物を倒した時の、ポイント回収率を知りたいの。それに、回収方法も…。現場に出ないと、気づかないことが多すぎるわ」

「でも、こんな足で稼いで…カードを配らなくても」

ジャスティンは、自分のカードを見つめ…ため息をついた。

「まだ試作品だから…一定のレベル以上の人しか、渡してない。いずれは、全民衆に配りたいわ」

一流の発明家でもあり、一流の戦士であるティアナ。

そんなティアナを、ジャスティンは尊敬していた。

「それに…」

ティアナは今日のデータを入力し終えると、ノートパソコンを閉じた。

「元老院は、あたしの研究を認めていない」

ティアナの言葉に、ジャスティンは驚いた。

「そんなことはないでしょ!この研究は、魔物と戦えるようになる唯一の手段なのに」

「あたしも、わからないわ。だけど…気にいられていないのは、確かよ」

2人の会話の中、クラークは黙り込んでいた。
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