天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
必要以上に怯える僕に、ロバートは大笑いした。

「今の君が、怯えることはないよ。今の君なら、ジュリアンも…他の騎士レベルにも、負けることはない。自分のレベルを確認してご覧よ」

ロバートは立ち上がると、クリーニングを終え、部屋の壁にかけてあったハンガーに吊された学生服の上着のポケットから、僕のカードを取り出し、手渡してくれた。

「ありがとうございます…え!?」

僕は、思わず声が出た。

信じられない数字が、そこにあった。

「レベル…108…」

出会った頃のアルテミアと、同じレベルだ。

「女神を2人も、倒したんだ。それくらいは、いくだろね」

ロバートは、僕をまじまじを見つめた。

(この少年が…ここまで…)

僕はカードを見つめ、ポイント残高も信じられなかった。

(最後1だったはずだ…それが、二億ある…)

唾を飲み込み、もう一度カードを確認すると、

「でも…僕は戦いの最中、意識を失って…」

「アルテミアが倒したとしても…今、君とアルテミアは同化している。君の経験値になるよ」

「…なんか…まったく苦労していないのに…おじいさんから…マンガZを貰ったみたいな気分だ」

僕の例えは、ロバートにはわからない。

「とにかく、しばらくは療養して…ゆっくりすればいい」
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