天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「馬鹿な…有り得ない…」

ロバートは、近づいてくる一団の肩当てに、輝く文字を確認し、後ずさった。

ロバートの後ろから、負傷しているが、まだ動ける戦士達が、一団に襲いかかる。

「仲間の敵!」

剣を抜き、武器を召還し、魔法を奏でる。

しかし、風のように速い一団は、戦士達を切り刻む。

「無空陣…桜の舞…」

花びらが散るような優雅な動き。

静かに、舞い…殺す。

黙の文字が、輝いていた。

「ブラック…サイエンス…」

元結界防衛軍の親衛隊。

そして、ロバートの恋人…サーシャが所属していた部隊。

しかし、天空の騎士団長達に、全滅させられたはずだ。

「生きていたのか…」

ロバートは、驚き…戸惑いながらも、涙を流していた。

みんな知り合いだった。

例え洗礼を受けたとしても…。

顔を確認しょうと、戦いの中近づいたロバートは、絶句した。

戦士達を切り刻むドラゴンキラーは、確かにブラックサイエンスだが…。

小太りな戦士の首をはねたブラックサイエンスの1人が、振り返った。

ロバートは愕然とした。

それは、ロバートの知ってる顔…いや、顔を判別することができなかった。

顔は潰れ、眼球だけが動いていた。

「ゾンビ…」

ブラックサイエンスのゾンビは、ロバートに襲いかかってきた。
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