天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
クラークは笑うと、もう話しても無駄だというように、手摺りから離れ、ジャスティンの横を擦り抜けた。

「魔王を倒せるのは、彼女だけだ」

ジャスティンは、歩き去っていくクラークの背中に向かって言った。

「魔王を倒す必要はない!なぜなら彼は、人を滅ぼす気はないからだ」

「何?」

クラークは足を止め、

「お前は、安定者だが…危険視されている。気を付けるんだな」

クラークは、再び煙草を召喚した。一度吹かすと、また歩きだした。

「それに…俺が手を出さなくても、アルテミアはもう直き死ぬよ」

「どういう意味だ」

ジャスティンの質問には答えず、クラークはテレポートして、格納庫から消えた。

「何が起こっているんだ?」

ジャスティンは、すぐにでも、アルテミアを助けに行きたかった。しかし、今この場を離れることはできなかった。

ティアナがつくったカードシステムの要であるこの場所から。


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