天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「始めるぞ」

クラークは、五枚のブラックカードを、明菜が中央にいる魔法陣にほおり投げた。

カードは、円状の魔法陣にそって、周り始める。

(さらば…友よ)

クラークは、涙を流さなかった。

ただ魔法陣を睨み付ける。

カードは、ぴたりと止まると、光の筒が魔法陣より発し、天井を擦り抜けていく。


地上では、下から塔は輝き出し、

アルテミアの目の前で、物凄いスピードで、五枚のカードが、螺旋状に、塔の表面を回りながら、天へ飛んでいく。

「何が起こっている!?」

その場で、崩れ落ちていくジャスティンを、戸惑いながら、ただ見つめていたアルテミアは、飛び去っていく光を、眼で追った。

あまりにも早く、小さかった為、アルテミアでも、それが何か確認できなかった。

五枚のカードは、螺旋状に回転しながら、流れ星のように、塔から離れ、飛び去っていった。


「開け!異なる世界を繋ぐ道よ!この世界を望む者に、渡る力を!」

クラークは、叫んだ。

魔力が使い放題のブラックカードを、使わなければ、異世界との道を開くなど、人間にはできない。

格納庫自体が揺れ、悲鳴をあげる。

「五人…補充してよかったな…。保たなかったかもしれん」

クラークは緊張を解き、息をついた。

「何が起こったの?」

明菜は、魔法陣から溢れた…余りの光の眩しさに、ずっと目をつぶっていた。

クラークはにやりと笑い、

「君の友達が、来たのさ」


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