天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「え?」

先ほどとは、違う…もう1人の声が、心から聞こえてきた。

(それか…身動きできなくして…むちゃくちゃにしてやったらいい)

僕は、その声に身を震わせた。

(この声は…)

僕は、足を止めた。

アルテミアにびくついていた体が引き締まり、僕の体から異様な魔力が、溢れだしていた。

先ほどの声…それは、正しく僕自身の声だった。


赤く光る瞳が、アルテミアをとらえた。

アルテミアの全身に、悪寒が走る。

「魔王が、いるのか!?」

アルテミアは、辺りを見回した。

それ程のプレシャーが、前にいる赤星から感じていることに気付いた時、アルテミアに戦慄が走った。

「ありえない」


< 391 / 1,566 >

この作品をシェア

pagetop